帯広コンテンポラリーアート2018
「河口」展 参加作家
澁谷 俊彦 Shibuya Toshihiko |
「起源・発生」
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「ジェネレーションシリーズ」を、新川河口流域で展開。この地、手稲山口の「バッタ塚にまつわる歴史」的背景が作品設置の決め手となった。コンセプトは「生命循環」。既存の製品(日常品)を、ある種の法則にのっとって配置することによって、目的の異なるオブジェに変容させる。マップピンを、両生類や昆虫が産み付けた生殖卵、または変形菌に見立てた。あるものは倒木の表皮の隙間に、あるものは自生するきのこに寄り添うように。9月に発生した北海道胆振東部地震と台風21号の被害により、ここ新川河口域も多くの木々が倒れ、わたしの設置作品も約半分が消失。全ての環境は永続的にはなり得ないことを改めて思う。継続設置出来た箇所の1つでは、倒木表面に青いロクショウグサレキンと黄色いビョウタケの繁殖を確認。すでに設置済みの白ピンを同色の青ピンと黄色ピンに再設置しなおす。新たに発生した生命に寄り添うかたちのインスタレーションが実現出来た。また5月に設置した1か所では、白色のウスバタケが7月に、設置した黄色ピンに同化するが如く黄色に変色した事例も。この一件は研究者に問い合わせたが、前例のないことだという。 11月、原状復帰の取り外し作業中に、1人のバードウォッチャーから声を掛けられる。「これは君の仕業か?これらは何だ?」「押しピンか?まんまとやられたな。」「今年は春から、見たことにない変形菌がここそこにあるなぁ、と仲間たちと噂していたんだ。図鑑で調べたが、こんなのはなかった」と。思わぬところに興味を抱いてくれた鑑賞者がいた。
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●新川河口設置エリアへのMAP
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澁谷 俊彦Shibuya Toshihiko |
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札幌市在住 1998 ドイツ・オランダ・ベルギー美術賞展「優秀賞」
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【 発表歴 】
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OBIHIRO CONTEMPORARY ART 2016 「ヒト科ヒト属ヒト」 「ジェネレーション(起源・発生)Ⅳ」
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OBIHIRO CONTEMPORARY ART 2015 「マイナスアート展」 「ホワイトコレクション-生命循環-」
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OBIHIRO CONTEMPORARY ART 2013-14 「防風林アートプロジェクト」 「Snow pallet」 |