Aug 5, 2015

オープンしました!

今回帯広コンテンポラリーアートとしてのテーマは「マイナスアート」。3年前に廃業した帯広駅前の高度成長期に働く人々が宿泊したビジネスホテル「旧ホテルみのや」を本会場に、帯広駅北多目的広場-夢の北広場、広小路ホコテン事務局が舞台だ。旧ホテルは、戦後まもなく営業を始めた老舗の旅館だった。変容する時代とともに廃業し、消えていくことになった。帯広という街を見守りつづけたこの旧ホテルで、8月30日までの間「マイナスアート展」を開催している。

現代社会の失ってきたものは何か。周辺のモノや情報はあふれ、一方では地方が疲弊し、少子高齢化が進み、一時のあふれんばかりの人々が闊歩していた時代はそこにはない。まさに時代は「マイナス」の方向に向いている。ちょうどいい幸福感はどこにあるのか。今生きている私たちの現状を見つめ、過剰な事や失ってしまった事について考察する意味をふくめ、廃業したホテルの各空間をアート空間として再利用し、表現することをコンセプトに考えた。マイナスは、意識しないと見えない。作品(作家の視点)を通してマイナスを把握することで、新たな展望が拓けるのではないだろうかと、それぞれの作家が構想を膨らませた作品の見どころは多い。

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