Feb 7, 2015

2015マイナスアートのご案内

帯広コンテンポラリーアート2015マイナスアートのご案内です。
さて、帯広コンテンポラリーアートが企画する2015年度事業として、実行委員会を組織し、帯広市内に廃業したホテルを会場に『マイナスアート展』を開催することとなりました。
プロジェクトは、帯広の中心街に位置します「旧ホテルみのや」と帯広駅の北側(ホテルみのやの斜め向いの多目的空間)他を活用します。
2011年の「真正閣の100日」、2013-14年の「防風林アート」に続いて、中心街の空洞化により空き地や廃業してしまったホテル空間をアート作品によって、手作りで取り組むアート展になると思っています。
この真夏のマイナスアート展は廃屋という場所で表現され、彫刻・立体造形・絵画・インスタレーションを主体に展開します。会場となる施設は72年間営業をしていましたが、数年前に廃業し、戦後の著しく進んだ北海道の開発とともに存在し、そこには常に光と影があります。日本の食糧基地と言われる十勝の農地、道路や橋といった暮らしの基盤。それと引き替えに失われた自然と、建物と土地の記憶。そこで生活する人達の息づかい。それはとても生きるということに大切なことで必要なものでした。
しかし、もう一度その意味を問い直す時期に来ているのではないでしょうか。どこの中心街も開発や発展の旗印で進めてきた「当たり前」のことが今、まさにどうなって行くのかを求められております。そして、現代アートという自由な表現の場で、体験し、さらなる可能性を広げ、現代アートをツールとした十勝の魅力を、地域がこれから進む道を探し求める旅の始まりが、ひと夏の幻として、私達の記憶にだけ残り、消えていく展覧会になることでしょう。

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